韓国、住宅ローン規制を始める

良いのか?韓国の内需拡大のエンジンなのに。ただし、自転車操業用のエンジンの模様。

[8・2不動産対策]

投機地域の住宅ローン世帯当たり1件だけ可能... 「ギャップ投資」を遮断

政府がローン保証金を除く差額だけを借入れ、不動産に投資する通称『ギャップ投資』を始めとする投機性短期投資を抑える為に腕をまくりあげた。今月中旬、ソウル、世宗(セジョン)市などで、住宅担保ローンを借りる事が更に難しくなる。
この一文を読んでも何のことやらさっぱりである。






この話は日本の常識が前提だとよく分からないと思う。
政府は2日、ソウル江南(カンナム)・瑞草(ソチョ)・松坡(ソンパ)・江東(カンドン)など江南(カンナム)4区、龍山(ヨンサン)・城東(ソンドン)・麻浦(マポ)など7区、世宗(セジョン)市を『投機地域』に選定した。これらの地域では、これまで1人=1住宅だった住宅担保ローンが今後1世帯=1住宅に制限される。
住宅ローンを多重に借りるなんてことは、まずあり得ないのに、韓国では「一人一住宅」という形でローンが組めるのである。
もちろん、日本でも一人一住宅に近い形でローンは組めるのだけれど、返済能力を厳格に審査されるので、一世帯一住宅といった借り入れパターンになることが多いだろうと思われる。

韓国では何故こんな事になっているのか?というと、韓国では住宅ローンの制度を利用して無理矢理に不動産取引の活性化を図ったという過去がある。

日経、韓国の不動産を警告

2008年09月02日10時18分
  日本経済新聞は1日「ソウルの人気マンション価格が下落し、地方の未分譲マンションが急増したことから不動産のバブル崩壊の兆しが見られる」と報じた。外国のマスメディアが韓国の不動産バブル崩壊の懸念を警告したのだ。
これは2008年の記事だが、韓国発サブプライムローンが心配されていた時期の話だ。

韓国経済ウォッチ~膨らみ続ける家計負債(後)

2016年07月12日 07:03
 韓国家計負債の74%を占めているのは、実は住宅ローンである。韓国の住宅ローンの特徴は、元金を払わず、利子だけを払うという点である。利子だけを払うことになっているので、まだ問題が顕在化していないが、満期が集中している2019年には元金をも払わないといけないので、大きな問題になるという指摘がある。
そして、これが去年、その時限爆弾について解説した記事。

韓国には「全貰(ジョンセ)」という制度があって、なんと、大家が家を貸すときにテナントから保証金を預かるシステムになっているというのである。この場合はテナント側に家賃が発生しないのだとか。

韓国の大家はこの保証金を運用して、マネーゲームに興じるという訳なのだが、金利が下がってしまった韓国では金融機関にお金を預けても旨味が無い。何しろ、運用できなければ保証金は増えず、賃借契約が解消した暁には保証金を返さねばならない。
このジョンセというシステムは、保証金が運用できる前提で成り立つシステムなのである。
ところが、低金利時代が到来することにより、大家は資金を運用するところがなくなっている。運用先を失った大家は、これまでの全貰から、毎月家賃をもらうことができる「月貰(ウォルセ)」に切り替えている。
まあ、最近は成り立たないんですけどね。
さて、このジョンセが成り立たないだけならば問題は無いのだが、それでも大家は金儲けを考える。もっと儲かる方法は無いか?幸いにして、住宅ローンは審査が甘く、どんどん借りられる!
  1. ローンを借りる 
  2. → 住宅を建てる 
  3. → ジョンセで大金を保証金として預かる
  4. → 保証金を元手に住宅を建てる
  5. → ジョンセで大金を保証金として預かる
自転車操業だな!でも、保証金を返すタイミングでお金が無いと困るね。どうもその辺りもローンで誤魔化すようだ。



ただ、それだけであればまだ被害が少なかったのだが、もっと大掛かりなことが。
 今年の1月~5月の住宅ローンの増加額19兆ウォンの52.6%にあたる10兆ウォンの内訳は、集団ローンであった。この集団ローンは個別審査がない分、後になって延滞問題を起こす可能性が高い。
それが集団ローンと言うヤツである。
集団ローンで巨額資金を確保して、マンションを建てる!そして、それをジョンセで貸して……。

いやはや。こうした自転車操業を繰り返す手法は、韓国の一般人もやっていて、それが家計の負債を増やすと共に、内需を増やしているのが韓国の現状なのだ。
さらに、紹介した記事の中で意味が分からないのがここ。
 一方、毎月家賃を払うことに負担を感じるようになった若い層は、これを機に少し無理をしてでも住宅を購入しようということになる。金融機関も住宅ローンは、担保があって一番安全だし、住宅ローンは良いビジネスになるので、積極的に住宅ローンを販売する。
 住宅を買う側も金利が安いので、この時期に住宅を購入しようという心理が働いて銀行の融資が増えていき、それによって家計負債は膨らみ続けている。
いや、毎月家賃払うのが普通だから。



ともかく、こうした緩い住宅ローンは流石にヤバイという話になったようで、ムン君はこれを解消したいと、そう願っているようだ。
投機地域と『投機過熱地区』(ソウル25区・京畿(キョンギ)果川(クァチョン)市・世宗(セジョン)市)では、既存の住宅担保ローンが無くても、住宅担保認定比率(LTV)、総負債償還比率(DTI)が40%に制限される。これまで、30才未満で未婚の場合や住宅の類型、ローンの期限などにより緩和適用して来たが、一律40%が適用される。3日以降、入居者を募集するマンションの集団ローンの中途金と残金ローンにも適用される。
 投機地域と投機過熱地区で、すでに住宅担保ローンを1件以上保有し、追加で住宅担保ローンを借りる時にはLTVとDTIが10%下がり、30%が適用される。
で、なにやらややこしい事が書かれているが、要はローンの審査基準をあげましょうという話。
実際、年収6,000万ウォンの会社員が投機地域や投機過熱地区で8億ウォンのマンションを担保に20年の元利分割返済でローン(年利3.5%)を借りる場合、これまで4億3,000万ウォンまで借りられたが、今後は3億4,000万ウォンに、多住宅者の場合は2億6,000万ウォンしか借りられない。
でも、焼け石に水じゃ無いかね?

2019年に満期が集中しているという事実から目を背けたところで良い結果は得られない。まあ、それまで韓国経済がもたないとか、半島情勢が悪化するとか言われているので、それほど深刻になる必要は無いかもしれない。
何より、成長のエンジンを失った韓国経済は失墜を免れない状況になる可能性も。韓国の「成長のエンジン」ってあっちこっちで故障しているよね?その辺りはどうなるかを見守るしか無いんだけどさ。



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コメント

  1. すごい話ですね。家計債務の話は何度か目にしましたが、こういう背景があったとはねえ……
    一人一住宅……。
    私は年齢的にバブル期入社組世代と離れてないので、バブル期に20代で財テク用マンションを複数形買う人を観てるんです。
    で、まぁ、バブル崩壊と共に殆どが手放して痛い目にあってましたね。
    制度の違いから19年には回復不能なダメージ受けるのでは?
    カリアゲに統治してもらえば住宅ローンなくなるよ~♪

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    1. 見た目以上に経済の実態を膨らまそうとするから、という話ですな。

      ただ、日本のバブルはまた別の要因があったので、同一視をするのもちょっと困るのですよね。その話はまた別の機会に。

      削除
  2. 緊急動議!ってか木霊さんと読者諸氏への、「おねだり」なんだすが。
    「ヌマンタの書斎」ってサイトがあって、博覧強記の税理士さんのサイトすが。最新の記事「危機感」で、先週の英仏自動車メーカーの発表、「2040年までにガソリン・ディーゼル車を全廃して、電気自動車にする」を、原油枯渇について英仏は何かつきとめたのでは?と書いてました。
    フランスの洗剤も言ってましたしねー!
    で、確かに…と思うのは、
    石油探査・採掘・油田開発の技術トップ国はもちろんアメリカなんですが。
    確か2番手、3番手が英仏なんだすよね。かなり周回遅れでオランダ。ドイツはダメ!
    今はどうか知らないが私が20年前にアラビア石油に勤める方に聞いた時には、その順位。
    とすると英仏が何か原油枯渇について突き止めた可能性は高い気がする。
    とはいえ、曖昧記憶で申し訳ないですが、
    アメリカって湾岸戦争から、国内産の石油の輸出を禁止してきたはず。それが一昨年だか去年だか、つい最近に輸出解禁してたはず。
    英仏が原油枯渇について具体的な証拠を得たのならば、アメリカが気づかないとは思えない。
    そんなタイミングで、自国産原油の輸出解禁するのも変ではある。
    ヌマンタさんも報道規制されてる可能性を指摘してましたし。ここは皆さんの情報力に「おねだり」したいなってコメントです。すみません。

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    返信
    1. ガソリンの話ですか。

      確かに資源は有限に決まっているわけで、石油も枯渇しない訳は無いのですが、巨大な地球の表層にほんの少し間借りして人類が活動しているのも事実でして、探す範囲を広げればまだまだ石油が出てくる可能性があるのは事実であります。

      で、イギリスやフランスがガソリン云々と言い出しているのは、彼らが後生大事に抱え込んでいる北海油田絡みの話もありまして、これを鵜呑みにするのは少々危険かな、と。

      とはいえ、「報道規制」という可能性はあるとは思いますし、中東を含めた石油チキンレースが一段落した背景にも色々な理由はあるのでしょう。その兆候を感じ取った可能性は否定できませんよね。

      ただ、英仏に関する話は、石油の枯渇とは別次元の話だと僕は考えていますよ。

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  3. あるけむ様。
    8月1日にコメント返信いただいた蓮舫疑惑のソースはここです。

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