2016年7月26日火曜日

障害者施設で19人刺殺される事件に見る介護の闇

今朝からこのニュースでもちきり、と言っても過言ではないな。

障害者施設で19人刺殺…26歳の元職員逮捕

2016年07月26日 13時49分
 26日午前2時45分頃、神奈川県相模原市緑区千木良の知的障害者福祉施設「津久井やまゆり園」の職員から「ナイフを持った男が侵入した」と110番があった。
既に犯人は出頭した後なので、今後はこの事件の真相にスポットが当てられていくのだと思う。注意深く見守りたい。



さて、先ずは今分かっているだけの情報を整理していきたい。

犯人として名乗り出たのは、この施設の元職員。
 逮捕されたのは、同施設元職員の植松聖容疑者(26)。県警の発表では、「ナイフで刺したのは間違いない」と容疑を認めている。捜査関係者によると、「障害者なんていなくなればいいと思った」という趣旨の供述をしているという。
犯行も認めており、刃物や結束バンドを持ち込み、侵入ルートもある程度特定がされている模様。
殺人未遂などの疑いで逮捕された施設の元職員の男は、包丁とナイフ合わせて3本と、「結束バンド」を持ち込んでいた疑いがあることが、警察への取材で分かりました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160726/k10010609151000.html
 居住棟1階のガラスが割れ、近くにはハンマーが落ちていて、警察は植松容疑者が窓ガラスを割って侵入し入居者を刺したとみて調べている。
http://www.news24.jp/articles/2016/07/26/07336295.html
 また、捜査関係者への取材で植松容疑者は窓ガラスをハンマーで割って施設に侵入し、入居者を刃物で刺したということで止めに入った職員を縛って部屋の鍵を奪って、その後も次々と入居者を刺したという。
http://news.livedoor.com/article/detail/11808412/
事件の通報があったのは26日の午前2時45分頃。勤務シフトなども熟知した上で、犯行に使った凶器や侵入ルートを確保する為のハンマー、職員を拘束するための結束バンドなど、用意周到に一人でも多くの犠牲者を出そうとした事が伺える殺意の高い犯行であった事が伺える。実際に、平成に入って最悪の犠牲者を出している。
「責任能力が無い」という線はこれで消えたと見て良いだろう。



この犯人は、施設の職員として働いていたものの、辞めさせられ、それを恨んでの犯行だという供述をしているようだ。辞めさせられた経緯や理由はハッキリしないが、背中の刺青かマリファナなどの薬物を常用していた点などが問題視された可能性は高いと、そう思ったのだが、事情はちょっと異なるようだ。

【相模原19人刺殺】アカウント画像は「マリファナは危険ではない」、事件当日「世界が平和に」植松容疑者とみられるツイート、背中に般若入れ墨の写真も

2016年7月26日 15時25分
 相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が死亡した事件で、逮捕された植松聖容疑者(26)のものと思われるツイッターアカウントからは、事件当日の26日未明、「世界が平和になりますように。beautiful Japan!!!!!!」という文章と、赤いネクタイにスーツ姿の写真が投稿されていた。
 「聖」名義のアカウントは「マリファナは危険ではない」と書かれた画像をトップページの背景画面に設定していた。アカウントは平成26年11月登録。27年1月20日には、背中に入った般若の柄の入れ墨の写真とともに「会社にバレました。笑顔で乗りきろうと思います。25歳もがんばるぞ!!」と投稿していた。

刺青が判明したのは2015年1月の事であり、その後の経緯を犯人のツイートなどから類推するに、2月には一旦、施設側が事を納めた様に感じられる。
 一方、今年2月19日には「会社は自主退職、このまま逮捕されるかも…」と投稿。神奈川県などによると、植松容疑者は2月19日に「自己都合」を理由に、事件現場となった障害者施設を退職していた。
その後、再び問題となったのが今年の2月。

今年の2月に何が起こったかというと、こんな発言が。
 植松容疑者は措置入院前の2月14日には衆院議長公邸(東京都千代田区)を訪れ、障害者殺害を予告する内容の手紙を渡そうとしていたことが既に判明している。
殺人予告の手紙を出そうとしていたのだ。そして、それだけに留まらずに施設内でも同様の発言をしている。
 市精神保健福祉課によると、植松容疑者は同施設に勤務していた2月18日、施設職員に「重度障害者を殺す」と発言。施設は翌19日に同署に連絡した。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072600470&g=soc
既に、冗談と受け止められない土壌が、犯人の職場内で既に出来上がっていた模様。
 津久井署員が19日に面談した際には、「重度障害者の大量殺人は、日本国の指示があればいつでも実行する」と話した。医療機関で診察した医師は「そう病」と診断。緊急措置入院となり、同日付で施設を退職扱いとなった。
 同22日の再診察では「大麻精神病」や「妄想性障害」などと診断され、改めて措置入院の処置が取られた。しかし、その後の診察で措置入院の必要性は消失したとされ、3月2日に退院したという。
そして医療機関では薬物反応が出て、薬物による精神障害を疑われる。
薬物使用で逮捕されなかった理由は、使用薬物が「大麻」だったからだと思われる。大麻の場合、所持や譲渡などは禁止されているが使用は禁止されていないのだ。



加えて、この時点では初犯であったと認識されていた可能性が高く、流通ルートを探るために泳がされていた可能性は否定できない。「所持」は現行犯でないと逮捕が難しく、その辺りを勘案すると、この点で警察を責めるのはお門違いと言うべきだろう。

さて、ここまでが現状で分かっている事件の経緯だ。
ここからは、犯行動機やこの犯罪が止められなかったのか?という点について言及していきたい。タイトルに使った「介護の闇」という部分に踏み込むわけである。

一般的に介護職員は「ブラック」と呼ばれている労働環境にあることは、今や日本の常識になりつつある。

介護業界「3年で離職」の壁

毎日新聞2016年7月22日 東京朝刊
 介護業界は深刻な人材不足にある。若手の離職率が高いことが大きな要因だ。賃金など待遇改善が求められるが、職場や仕事の魅力を引き出すことも大切だ。人材定着への課題を探った。
薄給な上に離職率が高く、慢性的な人材不足・人手不足なのである。



事件当夜、施設では夜勤の職員8人と警備員1人だったとのこと。
主に重度の知的障害者を受け入れており、入所者は6月末時点で149人。敷地面積は約3万平方メートルで、東西に分かれた居住棟や作業棟などがある。事件当時は夜勤の職員8人と警備員1人の計9人態勢だった。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG26H6M_W6A720C1MM0000/
149人の入居者に対して職員8人、警備員1人だけでは3万平方メートルの施設の安全性を確保することは困難だっただろう。
元職員であれば、巡回経路や交代のタイミングなどは概ね分かるだろうから、今回の事件を防ぐことは更に困難だったと思われる。被害者の中に職員がいたかどうかはハッキリしていないが、結束バンドで拘束されていたらしき話は出ている。犯人は障害者をターゲットにしていたことは明確だ。
 ハローワーク相模原の求人情報によると、「津久井やまゆり園」の職員は「世話人/パート労働者」として募集されており、時給は970円~1070円。「夜勤専門生活支援員」の募集となると、時給は905円だ。ちなみに、同地区の相模原市緑区の求人情報を見ると、コンビニのアルバイトの時給も905~1138円で同程度だとわかる。現在、時給905円は神奈川県内の最低賃金だ。
http://nikkan-spa.jp/1159405
更に賃金もこの状況であることを考えれば、事件発生時に当直の職員に犯人を取り押さえろというのは難しいと言わざるを得ない。モチベーションが上がるとは思えないからだ。



ここから類推できることは、この施設では他の施設の例に漏れず慢性的な人手不足でブラック企業も真っ青の雇用状況だったと、その様に考えられる。まあ、誰にでも到達できる結論だな。

だいたい、背中から肩、腕にかけてびっしりと刺青のある職員がいれば、流石に接客業である、即時解雇の理由になってもおかしくは無い。
それを発覚時点でお咎めがあったかどうかは知らないが、施設側は犯人を翌年まで雇用し続けており、大麻の常習でおかしな発言をし出すまで、警察に相談すらできなかったようだ。そんな事を考えると、施設側の人手不足はかなり切迫していた状況であったものと考えられる。
 長谷川さんによると、植松容疑者はしばらく前にやまゆり園を退職した。「入所者に暴力を振るったとかうわさで聞いた」。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016072600167&g=soc
噂レベルの話ではあるが、入所者に暴力を振るったという話も出ている。
以前は親と同居していたが、その後両親は引っ越したという。

両親と暮らしていたが、両親が引っ越すような状況であったことを考えると、両親もブレーキを掛けることを諦めて手を引いたのでは無いのか?と疑ってしまう犯行当時は一人暮らし。



個人的な話で申し訳無いが、介護の現場の一端を知る人間は、「事件に共感はできないけど、殺意が芽生えるのは理解できる」などと漏らしていた。
実習で数日間訪れた程度でこの発言なのだから、介護職員を続けている方々は、日々どんな思いで働いているのか。

犯人はサイコパスか薬物中毒だった疑いがあるので、擁護できる点は一切無いものの、こうした施設のブラックぶりが被害を拡大させた可能性はあるのだろうなと言う思いは拭えない。
そして、この犯人のような危険人物でも「辞められたら困る」という状況が、「介護の闇」を物語っているような気がしてならない。

安易な憶測をするのは好ましくないが、日本の抱える問題の一端が事件となって現れたのだと、その様に思う。

追記

さて、事件の続報が出ている。が、これ、本当だとすると犯人の壊れっぷりが半端ないな。

「殺害」口走る容疑者 注意しても聞き入れず

毎日新聞2016年7月26日 21時30分(最終更新 7月26日 22時27分)

 相模原市緑区千木良の知的障害者施設「津久井やまゆり園」の殺傷事件。

ちょっと記事が長めなので要約を。

  • 2011年5~6月 母校での教育実習
  • 2011年~2012年 両親と分かれて一人で暮らすように
  • 2012年12月 非常勤職員として雇用される
  • 2013年4月 常勤職員に
  • 2014年秋頃 施設内で暴力を振るうようになる
  • 2015年1月頃 通っていた理容室の店長に「養護学校の教師になりたい」と語る。好青年の印象。
  • 2015年2月15、15日 障害者抹殺すべしという手紙を衆議院議長公邸に持ち込む
  • 2015年2月19日 「障害者を守る立場に相応しくない」と自主退職させる
  • 2015年2月~3月 措置入院となる
  • 2016年1月頃 刺青師男性に「障害者を殺してやる」と口走る
  • 2016年3月頃 通っていた理容室の店長に「安楽死」について持論を展開

だいたいこんな感じになる。両親との別居は犯人の素行に問題があってのことではなかったようだが、犯人が一人暮らしを続けていたことが精神的な負担になっていた可能性はありそうだ。或いはつるんでいた友人に影響され、変にこじらせてしまったか。

 

この記事の信憑性もよくわからないので、ハッキリしたことは言えないのだが……、働き始めて2年で大変なことになった様子は分かる。それが先天性のものか後天性のものかは良くわからないが……。


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