2014年3月7日金曜日

オバマ氏が煽るクリミア戦争

どうもウクライナの話は複雑でいかんね。

米大統領、対ロシア制裁を指示=資産凍結と渡航制限-打開へ圧力強化

 【ワシントン時事】オバマ米大統領は6日、ロシアのウクライナへの軍事介入を受け、制裁の発動を指示した。ウクライナの民主制度を損ない、平和と安全、主権・領土保全を脅かしている個人・団体が所有する米国内の資産を凍結し、米国への渡航を制限する。ただし、現時点で対象者は指定されていない。ホワイトハウスが発表した。
 米政府高官は同日、電話による記者会見で、ロシアが国際監視団のウクライナ派遣を認めるかどうかを含め、今後の情勢に応じて制裁対象の範囲を指定していくと説明した。事態打開へ圧力を強化した形で、ロシア側の反発は必至だ。(2014/03/07-00:27)

アメリカがロシアに脅しをかけた格好だが……、これ、どうすんのよ?


オバマ氏が問題視しているのは、こちらの話だ。

クリミア議会、露に編入決議 住民投票16日に前倒し

2014.3.6 21:24

 【シンフェロポリ(ウクライナ南部)=遠藤良介、キエフ=内藤泰朗】混乱が続くウクライナ南部クリミア自治共和国の議会は6日、同自治共和国がロシア連邦の構成体となることを決議した。また、今月30日に予定されていたクリミアの地位に関する住民投票を16日に前倒しし、ロシアへの編入の是非について問うことを決めた。

ロシアが実質的に掌握しているウクライナの一地域であるクリミア自治共和国が、独立を宣言してロシア側に付く議決をしてしまったのである。

そして、この議決について住民投票を行う!と発表した。

 

この話、議会が議決を行い、住民投票をするんだから民主的じゃ無いか!という考え方は出来る。

だが一方で、たとえば沖縄県議会が、勝手に日本から独立する!と議決して、支那の一地域になったと考えたらどうだろうか?

たとえ話が生々しいのは申し訳ないし、沖縄の方々にも変な例えをして申し訳ないのだが、流石にこのような事は許されないのが一般常識だろう。だって、一地域の議会が勝手に独立宣言など属する国の国家の根幹を揺るがすようなことを許していては、国際社会は大混乱になってしまう。


しかし、このような例えを単純に持ち出すことが出来ないのが、現状のウクライナの状況で、何故ならウクライナ暫定政府は、正式な選挙を経て選ばれたのでは無い、非正規の政府だからである。加えて、正当な政権をクーデターによって追いだしてしまった末の、暫定政権である。そこに正当性があるか?というとかなり疑問が残る。

本来なら、ウクライナ暫定政府は速やかに選挙を実施し、正式なウクライナ政府を発足させる必要があるのだが……、ロシアとの関係でそうそう簡単にはいかない事情もある。

ウクライナ情勢、アメリカがロシアに対して制裁を警告
露ガスプロム、ウクライナ向けのガス割引廃止

ウクライナの複雑な事情は、現在のウクライナが成立する前から色々と過去を引きずっているので、簡単に解説するのは難しい。

が、大雑把に言えば親ロシア派と親EU派で色々と揉めている状況には違いない。

で、今の暫定政権は親EU派から成り立っており、アメリカの支援もあってヤツェニュク首相が采配を振るっているのだが、まあ、このヤツェニュク氏、言ってみればアメリカの犬である。

アメリカが対ロシア強硬路線を突っ走るのはこの辺りの事情があるからであり、ヤツェニュク氏の代表する暫定政権は、実はロシアのガスプロム社に15億ドルもの滞納金を抱えている。

つまりウクライナ暫定政権はデフォルト危機に直面しているのである。EUが支援云々というのはこの辺りの事情があるからだ。

そして、EUやアメリカがクリミア半島に固執するのは、クリミア半島が資源が豊富で豊かな土地だからである。もちろんロシアも重要な軍港があるクリミア半島を手放す事は出来ないので、簡単に引き下がるわけにも行かない。

 

まあ、そんなこんなで、ウクライナ暫定政権は消滅の危機に瀕して、それに乗じてのクリミア自治共和国の騒ぎも、という感じになっている訳だ。

ウクライナの借金は、ガスプロム社以外の分もロシアが握っていると言われており、ロシア側の協力無しにはウクライナ暫定政権は消滅する運命にある。 実は、ロシア系の銀行で、ウクライナ国債を随分貯めこんでおり、ロシア系銀行によるウクライナ民間企業への貸付もかなりの額に上るのだ。


そんな状況に、アメリカがヤキモキして居るわけだが、オバマ氏が暴走気味なのは大いに気になる。

経済制裁だけでは無く、こんな事も言い始めたのだ。

米軍 黒海にイージス艦派遣へ

3月7日 7時21分

ウクライナ情勢を巡ってロシアが軍事介入の姿勢を崩さないなか、アメリカ軍は訓練を目的にミサイルを迎撃するイージス艦を黒海へ派遣し、軍事的な存在感を示すことでロシアに対し圧力をかけるねらいもあるものとみられます。

支那には大甘のアメリカもロシアに対しては厳しいらしい。

先日、ロシアのミサイル発射実験が成功したと報じられたばかりである。アメリカのこの軍事演習は、ロシアに対するあてつけの意味も強いのだろう。

ロシア軍、演習終了後も部隊多数が撤退せず ウクライナ情勢

こうしたニュースも報じられたばかりで、アメリカとしては意趣返し的な意味合いが強いのだと思う。

しかし、アメリカがこのように焦っている理由は、別にあるのだと思う。

この辺りからは憶測でしかないのだが、アメリカがウクライナに固執する理由は、ロシアの国力を削ぎたい、ということと、シェールガス革命がヤバいという辺りにあるのかも知れない。

ロシアの国力を削ぐ、というのはクリミア半島にある重要拠点、軍港セバストポリがロシア側の手に落ちることや、ウクライナの富裕層が住むクリミア半島がロシアに帰属すると、ロシア経済の活性化などが期待できるが、そうなってしまうと経済的にヤバいアメリカとしてはロシアの台東はどうしても避けたい、ということになりそうである。

もう一つ頭が痛いのは、アメリカのシェールガス革命が転けたことにあるのだろう。ロシアの巨大企業ガスプロムとガスのシェア争いをするつもりのアメリカが、実はシェールガスは埋蔵量が期待できないことが分かってきて、焦っているという事はあるのだと思う。

ただ、それでもまだ決定打には程遠い気がする。

世界の警察を諦めたアメリカが、今になってロシアを牽制する理由は良くわからない、というのが僕の正直な感想である。


正直、ウクライナが経済的にデフォルトして困るのはロシアで、ウクライナ暫定政権がEUになびいた所で、結論はそう大きく変わらない。ウクライナにはロシアからの巨額の投資が行われているので、それが消えてなくなってもらっては困るのだと、そう思う。

 

だとすると、ロシアの動きも不可解な部分がある。ただ、パフォーマンス的に軍を動かして、EUからお金を引き出そうとしている、という読みはできる。

アメリカとロシアが裏で繋がっていて、EUから金を引き出そうとしている、という構図だったらそれはそれで面白いのだが……。

もうちょっとこの辺りは勉強していきたいと思う。

 


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