アジア諸国外遊とその目的

日米同盟を強化する話もあって、オバマ大統領との1月中の会談を安倍氏は求めていたようだが、オバマ大統領の日程の関係上難しいようだ。
だが、インドネシア、タイ、ベトナムを訪れる意向ということで、歓迎したい。

安倍首相、初外遊は東南アジア 1月中旬、訪米は先送り

安倍晋三首相が1月中旬、初の外国訪問先としてインドネシア、タイ、ベトナムを訪れる方向となった。日米同盟強化を掲げる首相は米国を初外遊先とする考えだったが、オバマ大統領が多忙なため、先送りされることになった。
http://www.asahi.com/politics/update/0108/TKY201301080079.html
相手があることなので、日米首脳会談が1月中に実現できるか否かは分からないが、しかし、民主党政権の時と比べてこの安定感。相手にすらされない状況よりは余程心強い。


 また岸田文雄外相は8日の会見で、フィリピン、シンガポール、ブルネイ、豪州の4カ国を9日から訪問すると発表した。「アジア太平洋地域の平和と安定を維持、確保していく上で、ASEAN(東南アジア諸国連合)諸国、豪州との連携が重要だ」と語った。
一方、外相である岸田氏はフィリピン、シンガポール、ブルネイ、オーストラリアを訪問する予定だそうで。

アメリカ側がオバマ大統領と安倍氏の会談を「多忙」を理由に断ったのは、本当に多忙だからか?という疑いはある。
支那とのパワーバランスをオバマ大統領は懸念しており、ここで日米同盟強化をアピールすることがアメリカにとって得になるか否かは微妙な情勢だ。
安倍首相の訪米が延期されたことについて海外の反応では、中国・環球時報が7日付の日本メディアの報道を引用する形で、安倍晋三首相の1月末の訪米予定について、米国側が「オバマ大統領の多忙」を理由に断ったと伝えた。
  「安倍首相が念入りに計画していた外交デビューは失敗。
   日米の親密さを強調するために、安倍首相は
   初の訪問先を前回の中国から変更したが、
   冷遇される結果となった」
と報じた。
http://k-g-s-t.seesaa.net/article/312193884.html
一部メディアでは、「外交失敗」「冷遇」などと言う言葉を使っているようだ。
見方を変えれば確かにアメリカに冷遇されたという側面はあろうが、外交失敗ということは無い。寧ろ、インドネシア、タイ、ベトナムという支那と利害関係が衝突する国々との連携を強めることで、支那に対抗できる立場を構築していく準備が出来る点を考えれば、国益に即した外交が出来るのではないか?とも思う。
経験の浅い外相をフィリピン、シンガポール、ブルネイ、オーストラリアに訪問させるのは、どういった効果があるかは分からないが、TPP関連の情報収集が出来るのであれば外交成果があったと言えるだろう。
 
既に副総裁である麻生氏は外遊を始めており、ミャンマーで日本兵墓地を訪れたというようなニュースも出てきている。麻生氏はインドとの連携を強める意向も示しており、より一層のアジアとの交流が進むだろう。
民主党政権が蔑ろにした、広範囲にわたるアジア地域との外交を密にしようとする、自民党政権の動きには、心強いものがある。

ただ、これらのアジア訪問外交は、単に支那包囲網、と言うだけの話では無いようだ。
岸田外相のアジア諸国訪問目的は、どちらかというとTPP関連の情報収集の目的の方が強い。或いは、ASEAN+3、ASEAN+6といった枠組みでの動きの模索なのだとも考えられる。
自民党にとって、既に参加すると表明してしまったTPP交渉は、今後避けられない外交問題であり、民主党が散々棚上げにし続けてきた問題の1つでもある。大前提として、自民党は国益を守れないTPP参加はしないとのスタンスを崩しては居ないものの、国益に資すると判断されれば、交渉参加は加速させるべきだ。

高市氏発言、自民党内に反発 TPP交渉参加容認

自民党の高市早苗政調会長が環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を容認する発言をしたことで、党内の反発を招いている。8日の党農林部会では「看過できない」との意見が出て、小里泰弘部会長が「反対の立場から共通認識を持って臨む」と引き取った。
http://www.asahi.com/politics/update/0108/TKY201301080287.html
TPPに関しては足並みが揃っていない部分もあるが、これはTPP関連の情報が十分に行き渡っていないことに起因する部分が大きい。
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これは、自民党の公式サイトに示されている資料だが、自民党自身、TPPよりASEAN+3、+6といった枠組みの方が、メリットは大きいのではないかと考えていることを示している。
じゃあ、全部やれば良いのではないか?という議論も当然あろうが、交渉の全容が明らかでないだけにTPP参加にリスクも相当にあるという可能性はある。

アメリカとの1月中の首脳会談が立ち消えになりそうな中、安倍氏がアジア諸国を訪問する背景には、こうしたTPP関連の情報収集かつ、アメリカとの外交カードの入手、といった目的もあるのではないかと、その様に推測される。

何れにしても、民主党政権時代に積み残した様々な課題を解決するためのアジア諸国訪問だ、と、考えれば、今の第2次安倍政権の動きは非常に納得できる話となる。
もちろん、成果が上がれば、と、条件は付くのだけれど。
 

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